サーヴァントリーダーシップは新しいトレンドになるのかな?
サーヴァントリーダーシップと呼ばれる新しいリーダーシップのあり方が話題です。
こんな協会「NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会」もできてます。
サーヴァントリーダーシップは、一言で言うなら「部下の成功や成長に奉仕するリーダーシップ」です。
部下の自主性を尊重し、部下の成功や成長に奉仕するような行動を心がけることこそが、組織全体の成果につながるという考え方です。
従来とはかなり考え方が変わっています。
管理職なりリーダーが目標達成の責任を持ち、部下に”指示”、”説明”、”命令”などの形でコミュニケーションを取りながら、目標達成に向けて行動するというのが従来の感覚ですから。
サーヴァントリーダーシップではこんな従来の感覚のリーダーシップを「支配型リーダーシップ」として、否定しています。
つまり、上司が組織を導くやり方では、部下の主体性がうすれていき、「言われた事しかしない」「怒られないように辻褄をあわせる」「職場の雰囲気が重い」・・など様々な目標達成を阻害する状況に陥りやすく、結果的に目標達成できないリスクが高まるという考え方ですね。
個人的には、サーヴァントリーダーシップの考え方には賛同します。
社員を恐怖で煽って働かせるようなやり方がよくないのは当たり前ですし、パワハラなどの問題もクローズアップされるなど、支配型リーダーシップにはいろいろと問題があるのは間違いありません。
そもそも「支配型リーダーシップ」は、部下は甘やかして放置するとちゃんと仕事をせずサボろうとするものだから、リーダーが尻をたたいて、緊張感を持続させないとダメなのだという「性悪説」から来ています。
ですが、実際のところ、働く人の大多数は「怒られるから働く」わけでも「すきあらばサボろうとする」わけではありません。むしろ、自分の仕事にプライドと責任をもって、自律的に成果をあげようと努力する存在だと感じています。
だから、サーヴァントリーダーシップのアプローチが効果を発揮するのは、論理的にも十分納得がいきますし、賛同できるわけです。
問題は「放っておくと仕事をせず、楽をして給料だけもらおうとする者」が、一部とはいえ存在することです。
こういう人たちにとっては、恐怖によって支配する人がリーダーでなくなることは一時的には喜ばしいことなんでしょうね。
でも、しょせんは「一時的」です。
なぜなら、サーヴァントリーダーシップに代表される考え方では、「自主的に目標達成にむけて努力する」ことができない人たちに対して、上から指示を与えてでも、無理に仕事をさせようとしない代りに、単に会社や組織から排除することを考えるであろうからです。
自主的に仕事をしますか?それとも会社を辞めますか?という2択ですね。
どちらにしても、甘くはないのです。